最近は保護者の方からも、この年内受験についてのご相談が多くなってきました。年内受験とは、簡単に言えば12月までに合否が出る受験のことを言います。

この比率が毎年上がってきています。新聞にも書かれているようにほぼ2人に1人が年内受験と言われています。特に有名私立を狙う都市部の生徒にはその傾向が顕著に出ています。

開進の生徒も、この数年、年内受験を受ける者が多くなっています。

これは私立だけでなく、国公立大でも、年内受験が多くなっています。また最近は、共通テストのみの結果で(二次試験が不要)合否が出る試験も増えています。

そのため開進としても、まずは生徒にあった年内受験を調べ、その上で小論文や学科テストの対策をしています。

早い生徒であれば9月受験で10月には合格が決まります。多くは12月まで合格発表は、もつれ込みますが、それでも共通テスト前に1つでも合格を・・・と思う生徒、保護者の方はたくさんいらっしゃいます。

ただし年内受験といっても、大学によっては科目試験を課すところもありますし、場合によっては出願に一定の資格が必要な場合もあります。またこのような総合型選抜などが増えた理由の1つが実際に大学に入ってからの学力調査をしていくと、一般入試で入った生徒よりもGPA(大学の成績点)が高いという結果が出たことでしょう。

つまり既存のテストでは分からない生徒の能力をどう見つけるか?そこにかけている大学が増えているということです。

これは国立大も顕著です。どれか1つの科目に絞って、それがバツグンに出来ると合格というテストをしている大学があります。(広島大、筑波大など)これなども、10教科の総合点では足りなくとも、そもそも専門になるわけなので、その能力の高い生徒が欲しい、出来れば旧帝に勝るとも劣らないくらいの生徒が欲しいということが見えています。

そもそも大学では専門が出てきますので、専門の能力が高い生徒と何となく10教科は出来るけど全部が60点くらいという生徒であれば、前者の方が大学でも実社会でも活躍できるでしょう。しかし既存の入試制度だと合計点で見ますので後者の生徒が入ってきてしまうというのが、地方国立大の悩みでした。

(ただし地方国立大は、その役割からも、社会共創とか地域共創などの学部で地元志向の生徒を取るという形に変わってきています。→地方公務員とか、大学のある地方での就職には強い。)

つまり年内受験というのは、大学側の意図も多く含まれており、決して楽な入試ではないということです。逆に言えば、大学の意図を理解し、きちんと対策を取り、うまくマッチング出来てしまうと、有名大学に行ける可能性もあるということです。

まさに年内入試は、受験生と大学との新しいマッチングの形です。

今、私どもも各大学の特長や、実際の受験結果を全国の塾と共有しながら細かく調べています。今までは不得意を克服するという勉強がメインでしたが、今後は、得意を伸ばすということを考える時代になっているのかもしれません。