SGH(スーパー・グローバル・ハイスクール)の総括速報が、筑波大学のWebにてオープンになりました。

SGH活動報告書(2018年度版)

今年6月には、私学を集めて大阪での説明会では、SGHとSSHは、失敗であると断罪されていましたが、今年は、改善点も見られています。
効果的だった点は、

〇日本語でのディベート、プレゼンの強化
〇海外に行ったこと(しかも年に1回未満?でも効果的だったとのこと)

一方、相変わらずなのは、

〇教員のスキル
〇予算の問題

です。現実としてアクティブラーニングや、SSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)との連携などもあるでしょうが、問題は、お金がないと出来ないと言っている学校がほとんどであること。(予算なしで出来ると答えたのは1校のみ)また英語以前に日本語(母語)での理論構築やプレゼンスキルなど、コミュニケーションの基礎となる部分が出来上がっていないと、SGHの求めるものが達成できないため(当たり前)ここに力を入れなけれならないが、これを学んでいる教員が少ないという事実です。

英語は、あと数年で英語で勉強する時代に突入します。TESOLという世界的に認められた資格がありますが、これを取得している先生がどのくらいいるのか?ということを考えると、かなり厳しいでしょう。
またプレゼンも「誰に対して」行うのか?ということも問題になります。

今、大学では、その先に進み、「協働」へと入っています。(文科省の1つの目標にもなっています。)
塾外の仕事で、今、大学と話をしている殆どの内容は、海外との協働ということを考えても、かなりの急ピッチで、この部分を進めようとしていることが分かります。

まさに日本が「必要とする生徒像」が大きく変わっている感じを受けます。

個人的には、アクティブラーニングとプレゼンスキルに気付いたのはいいと思いますし、何より海外に行くということの効果が分かったことは、素晴らしいと思いますが、その先の問題。そのため、県外でお金のある?学校は、テーマを決めて、海外の大学と組んでの研究系に切ろうとしています。

例えば、私たちが協定を結んでいるマレーシアの大学は、岡山のある学校の受け入れをしています。
実は、生物系では世界権威の先生がいらっしゃるので、その分野においては、かなりの実績を上げているようです。

県内の多くのSGH,SSHは愛媛大学を含む、県内の大学と組んでいることが多いのですが、大学も現在、かなり忙しく(特に地域共生学科が出来て激務になっています。)どこまで続くか・・・。

ただし、将来eポートフォリオが導入されると、この部分の得点が多くなってきますので(一部の大学は見ないと思いますが、それはそもそもレベルの高い大学)どの高校も総合的学習には力を入れることになります。大学に頼らず、システムとして子供たちの母語の能力を引き上げた上で、子供たちをグローバル人材に育てる仕組みを模索していく必要があります。これはかなりキツイ。どう考えても、都市部有利な気がしますね。