大学では前期試験、夏休みがほぼ終了し、後期に入ってます。そろそろ大学生たちも自分の大学や取り巻く環境がどのようなものか分かってきているでしょう。特に1年生は、かなり衝撃を受けているはずです。高校時代に聞いていた大学のレベルと実体とが大きくかけ離れていることに気付くでしょう。また大学にも系列のようなものがあり、そこで、その先も大きく変わることがあります。
本年の有名企業への就職ランキングです。
(出典:東洋経済オンライン)
理系は、東工大、文系は、一橋大がそれぞれトップですね。東大が入っていないのは、多くが官僚の道へ進むからです。
豊田工業は、あまりこちらでは、聞かないかも知れませんが、トヨタへの就職も含め、非常に就職に強い大学です。現在の大きな流れですが、アメリカのように大企業が私立大のバックにつくようです。京都にも最先端大として登場しています。一気に偏差値が上がってます。
早稲田は言うに及ばず有名大ですね。理系・文系ともに強いイメージがあります。
東京理科大は、東京では確固たるブランドになっていて(早慶上理)、また実質的には、東大の姉妹校のようなものなので、(大学院進学は、東大に100名、東工大に100名程度。教授も東大系が多い。)こうなっているわけです。
50位まで見ると、国立大・私立大と入り乱れていますが理系の大学が優位という感じですね。
これが50位までさかのぼると、意外と名前を聞かない大学が入ってきます。
正確に言うと、四国では聞かないということですが・・
大手企業は全て東京本社なので、東京の価値観で動きます。神戸・大阪・京都にもそれなりに企業があるので、その辺り大学は上位に来ますが、地方大学、特に地方国立大は、企業系は、ほぼ全滅です。
そもそも国立大というのは、昔の言い方で今は全て独立行政法人のような形態になってきています。
そのため、授業料も「標準額」と言う国立大一律の学費が表向きありましたが、ここに来て、トップの東工大が、学費を約10万円引き上げることを決定しました。https://www.titech.ac.jp/news/2018/042337.html
つまり(国立大の授業料が)一律というのがなくなっていく、しかも学力的に考えると、「ほぼトップ校」が引き上げるということで、波紋が広がるでしょう。問題は、これにどう対応するかということですが、今後、大学が二極化していく、ハッキリ言えば、企業に入るのか、官僚になるのか、地方公務員になるか?で決まっていきます。地方公務員になるための大学は、一条校(専門学校)に近い形になっていくでしょうし、学費も安いままでしょうが、一流企業に入る場合は、最先端の教育とスキルが必要なので、そのような大学は、偏差値も上がるでしょうが、私立・国立関係なく学費も上がっていく可能性が高いと思われます。
学部がダメでも、大学院入試で良い大学に・・と考えている生徒も多くいるようですが、昔と違い、今では普通の入試へと変わってきています。そのため、以前のように教授の引きで入学というルートが少なくなっています。
結局、〇〇大の大学院に行くには、最低でも〇〇大学に行っていないといけないというのがハッキリしてきています。
理系が、ほぼ大学院に行くことを考えると、一流企業に入るには、最低でも神戸・広島、出来れば旧帝大ということになりますし、旧帝大でも、以前とは違い、北大・九大が最先端から外れたことで、出来れば5帝大とかなり絞られてきています。(東工大・名工大・電通大などは、良いと思いますが)
また大学院への合格を見ても、今では東大ですら50%近くは、外部からの進学者でありながら、多くは東京理科大など決まった大学からの進学者になっています。最終学歴や、将来の目標をどこに設定するかで、学校の選び方は変わってきます。
四国の人間からすれば、大学の授業料の他に、生活費等も必要で大学進学そのものが、かなりの高級品です。長い目で見て、元の取れる大学であればいいのですが、安かろう悪かろうの選択をするくらいなら、今は結構、充実している夜間の大学や、あえて大学には行かないという選択をした方が賢明かも知れません。いよいよ国立大も、学費が上がっていきますね・・・