「ウチの子、勉強方法が分からないんです!」とよく言われます。現在、世の中には、多くの勉強法の本があります。それだけ勉強法について困っている人がいるのでしょう。それらを参考にして自分なりの方法を作っていければ良いのかも知れませんが、(個人的な意見ではなりますが)正直、その手の本は、ほぼ使えません。
鵜呑みにすると大失敗をします。この手の本が、もし体験談から書いてあるのであれば、著者の学歴、経歴がどうなのか?ということも関係します。出身がFランの大学などだと、皆さんもあまり読む気がしないでしょうが、逆に東大・京大など地頭の良い方の勉強方法だと、それはそれで、参考になるとは思えません。
実際には、この手の本は、経験でも体験でもなく(せいぜい著者の少ない体験からの)予想(推測)レベルで書かれていたりします。
〇〇法と言うには、少なくとも数千人規模のデータを分析、解析していれば、統計学的にも大丈夫ですが、大前提となる調査をしている本を見たことがありません。
つまり著者の体験レベルか、もしくは塾の先生が少ない(多分の学校の先生よりも少ない)生徒指導から何となく気付いたというレベルのものが多いのです。
私は、勉強法に関しては、本に頼らず、まずは自分で色々と考えながら作っていく方が良いと思います。
正直言えば、中学時代の勉強は、勉強方法を作るためにあります。目先の点数も大切ですが、この時期に一生の財産になるであろう自分なりの勉強方法を確立することです。
これは開進のテーマの1つですが、「いかに手を抜いて」「いかに楽に」成績を上げるか?ということを、ずっと私は考えていました。
社会や理科の1部などは、既に世の中に決まり事として存在しているため、暗記するしかありません。
世間に出る、大人になると基本、答は存在しないものですし、それどころか自ら「問い」を作らなければなりません。
しかし中、高校生時代の勉強は、既に答があるものです。そうなると、どう効率よく暗記し、どう実践のテストに応用できるようにするか?ということです。
また「何を暗記するか?」と考えることも大切です。また、他の生徒よりも成績を出したい場合は、どのレベル(細かいレベル)まで暗記するか?ということも大事になります。
私は理系にも関わらず、珍しく共通一次で世界史を取りましたが、山川出版社の教科書と用語集を、とにかく暗記をしていきました。
流れがどうとか言う先生もいますが、それらは全て「後付け」の理屈です。また暗記は楽しくないとやってられませんので、ゲームのようにして覚えていったものです。暗記術なども多少、かじりました。(渡邊先生の方法)とにかく一問一答のように1つづつの内容を覚えていくという形です。
・多くの「勉強が出来ない」という言葉は、まずは暗記して基本事項を頭に入れれば半分は消えます。
そもそも暗記がイヤというだけで食わず嫌いですので、食えるように自分なりにアレンジをする。楽しむことが第一歩です。
数学に関しては、公式を覚えても解けないということが分かり、「解き方」を暗記する方向に変えました。
今は売っていないと思いますが、「数学の鉄則」という参考書が役に立ちました。問題へのアプローチに焦点を当てています。
数学が出来る生徒のような「ひらめき」とか「美しい解き方」とかは、私にはありませんが、泥臭く、たいていの問題の解答を引っ張り出せるくらいになりました。
今でも私の数学の指導は、この鉄則がベースになっています。エレガントな解き方ではありませんが(どうせ試験本番では思いつかない)、どうにか正解するという方法論です。
・考え方を覚える(知恵を持つ)。これが理系では大事です。知識を持つこと、知恵(先人からの)を持つこと。この2つがないと成績は上がりません。
物理も、公式だけだと頭打ちになったため、(教科書の)図と原則、原理を覚えました。意外と数学・物理は公式を覚えても、すぐに点数的には頭打ちになりますね。一方で、原理原則を教科書でしっかりとやっておくと、問題集の解答の意味がよく分かります。物理や化学で点数が出ない理由は、解答を見ても理解出来ないからということが多々あります。
また自然科学系で図が必要なのは、最終的に頭の中で物が動くかどうか、イメージ出来るか?という問題になります。
空間把握力を中学受験などで鍛えている生徒は簡単でしょうが、そうでない場合は、とにかく図を見て頭に描く練習からすると、ある日、問題の意味も分かり解けだします。
結局は、これらを自分でどういう形で日々のルーチンに置くか?ということが勉強のスタートです。
人の数だけ向き・不向きがありますし、そもそも同じ人はいませんので、大きな方向性は同じでも、細かい部分は自分で作り上げなくてはなりません。
勉強が出来る生徒、勉強が嫌いでない生徒は、勉強がゲームになっています。実際、何でも良いので1つからスタートしてみてください。
楽しくなるとそれが、あなたにとってのベストな勉強法のはずです。
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